正体不明のDucati?SCR-eのようでSCR-eではない電動アシスト自転車の前後チューブ交換

今回お預かりしたのは、ちょっと謎の多いDucatiの電動アシスト自転車

Ducatiロゴが入った正体不明の電動アシスト自転車 全体外観

今回ご依頼いただいたのは、Ducati の電動アシスト自転車の前後チューブ交換です。

お客様からは「譲り受けた車両なので、詳しいカスタム歴は分からない」とのことでお預かりしました。
実車を確認すると、各部に細かいカスタムが入っており、どうやらノーマル状態ではなさそうな雰囲気の車両です。

 

現行モデルとしては、現在 Ducati から「SCR-e」という電動アシスト自転車が販売されていますが、どうも今回の車両はそれと微妙に違います。

現行の SCR-e はフロントがサスペンションフォークになっていたり、リア周りの構造もオリジナル要素が入っていたりしますが、今回の車両はそのどれとも一致しません。

 

「同じ SCR-e っぽいけど、何かが違う」という印象です。

 

少し調べてみると、2019年頃に Maserati から今回の車両とほぼ同じフレーム形状の電動アシスト自転車が、ロゴ違いで販売されていた 形跡もありました。

このことから考えると、2019年頃のOEMベース車両の可能性が高そうです。

 

さらに、お引き取り時にお客様と話していて出てきたのが、

「もしかしたら、このDucatiロゴ自体も後から貼られたものかもしれない」

という話。

正直なところ、この車両が
・メーカー完成車なのか
・OEMベース車なのか
・ベース車に手が入った個体なのか
確証はありません。

 

というわけで、今回は 「正体不明の謎Ducati」 という扱いで進めます。

【ご注意】この車両はモペット(フル電動車)ではありません

今回の車両について、「見た目的にフル電動(いわゆるモペット)ではないか?」と誤解されそうなので、念のため補足しておきます。

この車両には 東京都の防犯登録ステッカーが貼付されており、また実際に試乗確認したところ、時速24km/hを超えるとアシストが停止する挙動も確認できています。

そのため、少なくとも挙動と仕様から判断する限り、(電動アシスト自転車)としての制御は正常に入っている車両と考えられます。

※あくまで現車確認および実走確認ベースでの判断であり、メーカーや正確な素性を保証するものではありません。

まずはリアを持ち上げて作業開始

Ducati電動アシスト自転車のリアタイヤを持ち上げて作業準備している様子

まずはリアを持ち上げて、後輪から作業に入ります。

いきなり出てくる「明らかに純正じゃない構成」

リアディスクブレーキ側にオリジナルのバーが追加されたカスタム状態

ディスクブレーキ側を見ると、
何やら オリジナルのバー状の部品が2本追加されている のが確認できます。

 

ノーマル状態とは明らかに違う構成です。

ディレイラーガードと自作プレート、ワイヤリングが施されたリアエンド周り

反対側、ディレイラー側を見てみると、こちらもなかなかのカスタム感です。

  • ディレイラーガード装着(自家塗装)

  • そのために 1枚板のプレートをスペーサー代わりに追加

  • さらに固定ナットには ワイヤリング

これはメーカー純正というより、前オーナーによるワンオフ加工、もしくはDIYカスタム と見るのが自然でしょう。

 

全体的に「かなり手の入った個体」という印象です。

チューブ交換作業自体は問題なく完了

チューブ交換作業のためリアホイールを取り外した状態

チューブ交換作業そのものは、特に問題なく進行。
リアホイールを外し、前後ともチューブ交換は無事完了しました。

しかし、組み上げ中に気になるポイントが…

作業中から、どうも ディレイラーが目視でも分かる程度に曲がっている ように見えます。

曲がりが確認できるリアディレイラーのガイドプーリー部分

組み上げ後に変速チェックを行ったところ、やはり 全段できれいに変速が決まらない 状態でした。

 

調整で吸収できるレベルではなく、どこかが物理的に歪んでいる可能性が高い挙動です。

今回の作業はここまで。今後の方針はご相談へ

今回はご依頼内容が「前後チューブ交換」までのため、
これ以上の分解や修正は行わず、

  • 現状の説明

  • ディレイラー周りの不具合の可能性

  • 今後の修理方針のご相談

 

という形で、お引き取り時にご説明して今回は作業完了としました。

正体不明な車両でも、まずは現物を確認します

正直なところ、この車両が「本当にDucatiなのか?」は断定できません。

ただ、少なくとも 現行のDucati SCR-eとは別物 であることは間違いなさそうです。

こういった

  • 年式不明
  • 正体不明
  • カスタム多数

という車両も、実際の現場では普通に持ち込まれます。

VOLT EDGEでは、まずは 現物を確認した上で、作業可能かどうか、安全に対応できるか を判断します。

部品の入手ができない場合や、構造的に対応が難しい場合、または 安全面の観点からおすすめできない作業 については、無理にお受けすることはありません。

その場合は、できる範囲での対応や、別の選択肢をご提案する形になります。

同じようなケースでお困りの方は、まずは一度ご相談ください。

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